みなさまお久しぶりです。いかがおすごしでしょうか。
金沢のまちは紅葉。木には雪つりが設置され始め、道路は除雪用の水が。
街全体で冬の支度が整えられてきました。
CAAK寺町の町家は初の冬越えをこれから迎えます。ドキドキ。
さて、
CAAKでは金沢アートプラットホーム2008のエクステンションとして展覧会を寺町の町家で開き、
それと関連して久しぶりのCAAKレクチャーシリーズを建築家中山英之さんをお招きして行いました。
中山英之さんは伊東豊雄事務所から独立され、SD賞や住宅建築賞、六花亭のコンぺを受賞された
今後の動向に注目を浴びている建築家の一人です。
レクチャーのテーマは「絵に描いた空間。」です。
今回参加人数の超過により、金沢21世紀美術館シアター21をお借りしました。
初、寺町の町家とは別の会場。
いつもと違うピリピリした雰囲気。
満員御礼。
多数のご参加、誠にありがとうございます。
飛び入りゲストはアトリエ・ワンの貝島さん。
中山さんのお話は東京芸術大学在学時に設計で考えていたことから、
現在の作品につながる建築する思考のプロセスを当時の作品や絵から解説されました。
服はどこまで服なのか。
窓が家の中の行為によって移動する住宅。
住宅「2004」。
六花亭コンぺ「おにぎり販売所」。
中山さんは伊東豊雄事務所で多摩美術大学図書館、松本市民劇場などの設計に関わっています。
中山さんの建築は、ワンルームで床やテーブル、段差、構造体で分節し、
食卓の上のコップ、そこからあそんでいる子どもが見えたり、
空間の中で、細部の人と人、ものとの関係をスケッチで細かく描写し建築に展開しています。
絵の中の人と空間はみごとに生き生きしています。
状況を何枚も絵に描き、状況から建築を構築する手法。
おみごとです。
原っぱでキャッチボールをすることでうまれる空間の絵など、
絵の中心はだいたい空白で、関係でできる空間を見つめているのがよく分かりますね。
CAAKでも何気ない町家を使い、人が来て、お話をすること、人が聞くことで
新たな楽しい状況、場、関係がそこでうまれます。
中山さんはその状況を想定して設計に組み込んでいるんだなと思いました。
最後はホワイトボードに絵を描いて思考のプロセスを説明。
貝島さんからは「独白」ではないかというコメント。
うむ。なるほど。でもそれを施主さんと共有しているのであれば「独白」ではないのかな。
中山さんが設計当時の何も分からない状況から、
「絵を描く」というできることをひたすら行動する勇気。
ほんとうに感激です。勇気づけられました。
レクチャー終了後、外のラウンジでドリンク。参加者が次々と中山さんを囲みます。
二次会はパドル。
最後にはアトリエ・ワン塚本さんも合流。
みなさん、深夜まで話題は絶えず盛り上がりました。
3次会はとある町家。。
中山さん、本当にありがとうございました。
また次回CAAKレクチャーシリーズをよろしくー。
(NN)
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